
「除毛クリームで毛が根元からごっそり抜ける」と思っていませんか?実は、それは誤解です。除毛クリームは脱毛効果はなく、肌の表面に出ている毛を溶かして取り除くだけのアイテムです。
この記事では、除毛クリームの正しい仕組みを解説したうえで、メリット・デメリット、選び方、安全な使い方まで詳しく紹介します。さらに、除毛クリームよりもおすすめできる家庭用脱毛器の特徴や、よくある質問にも答えていきます。
Table of Contents
除毛クリームの仕組みを解説!

除毛クリームは、ムダ毛を手軽に処理できる便利なアイテムですが、その仕組みを正しく理解しておかないと、期待していた効果が得られないこともあります。
まずは除毛クリームの基本的な働き方と、よくある誤解を解消しておきましょう。
除毛クリームには脱毛効果はない!根元から抜けるわけではない
「除毛クリームで脱毛できる」と勘違いしている方も多いですが、実際には毛を根元から抜く働きはありません。
除毛クリームはあくまで「除毛」、つまり表面に出ている毛を溶かすだけです。毛根や毛乳頭には作用しないため、しばらくすれば再び毛は生えてきます。
広告で「根元からごっそり」などの表現があっても、それはあくまで表面の毛がきれいになくなるイメージを強調したものにすぎません。
肌の表面にある毛を溶かして取り除くだけ
除毛クリームには、毛の主成分であるたんぱく質を分解する「チオグリコール酸カルシウム」などの成分が含まれています。これにより、皮膚の表面に見えている毛を化学反応で溶かして取り除くことができます。
ただし、肌の中にある毛根までは作用しないため、脱毛のように“生えにくくする”効果はありません。
また、肌が敏感な人には刺激が強すぎることもあるため、使用前に仕組みを理解し、適切に使用することが大切です。
除毛クリームを使う3つのメリット

除毛クリームは、毛を溶かして処理するというシンプルな仕組みにもかかわらず、多くの人が愛用しています。
その理由は、他のムダ毛処理方法と比べて、いくつかの便利なメリットがあるからです。ここでは代表的な3つのメリットを紹介します。
価格が安く薬局やドラッグストアなどで買える
除毛クリームは、手ごろな価格で購入できるのが大きな魅力です。多くの製品が1,000円前後で販売されており、特別な機器や予約も不要。薬局やドラッグストア、ネットショップなどでも簡単に手に入ります。
「とりあえずムダ毛を処理したい」と思ったときに、すぐに試せる気軽さが支持されています。脱毛サロンや医療脱毛と比べて、コストを抑えながらセルフケアできるのはうれしいポイントですね。
肌への負担や痛みが比較的少ない
カミソリでの自己処理は、刃が直接肌に当たるため、傷や炎症の原因になることがあります。一方、除毛クリームは、刃を使わずクリームで毛を溶かすため、肌を切る心配がありません。
多少のピリピリ感や違和感を感じる人もいますが、痛みが少なく、初心者や敏感肌の人でも使いやすい方法のひとつです。
ただし、製品によっては肌に刺激があるものもあるため、必ずパッチテストを行うようにしましょう。
再び生えてくる毛がチクチクしにくい
カミソリで毛を剃ると、断面が鋭くなるため、生えてきた毛がチクチクしがちです。一方、除毛クリームは毛を溶かすことで断面が丸くなるため、再び生えてきても触り心地がなめらかになります。
見た目も柔らかい印象になり、肌を出すファッションをする際にも安心。ツルツル感を求める方には嬉しいポイントでしょう。
除毛クリームを使う4つのデメリット

手軽にムダ毛処理ができる除毛クリームですが、メリットばかりではありません。使用する際にはいくつかの注意点も存在します。ここでは、除毛クリームを使用する上で知っておきたい4つの主なデメリットについて解説します。
毛根には作用しないため数日で再び毛が生えてくる
除毛クリームは脱毛とは異なり、毛根への作用はありません。そのため、毛の成長サイクル自体を止めることはできず、数日経てば再び毛が生えてきます。
見た目はきれいになっても、根本的なムダ毛の悩みを解消する手段にはならないため、「すぐにまた処理が必要になる」と感じる人も少なくありません。
頻繁な使用を避けるには、長期的に毛を減らしたい場合は他の方法と併用するのが理想です。
肌トラブルを起こす可能性がある
除毛クリームに含まれる成分は、毛を溶かすために強い化学薬品が使われています。そのため、肌質や体調によっては赤みやかゆみ、かぶれなどのトラブルが起こることもあります。
特に敏感肌の人や、初めて使用する人は注意が必要です。使用前には必ずパッチテストを行い、少しでも違和感があれば使用を中止してください。
また、肌が荒れているときや日焼け直後の使用も避けましょう。
VIOなどデリケートゾーンでは使用できない製品がある
VIOなどのデリケートゾーンに使える除毛クリームは限られており、すべての製品がデリケートゾーンへの使用に対応しているわけではありません。
刺激が強すぎると、粘膜に炎症を起こしたり、強いかゆみや痛みを感じることがあります。
VIOなど敏感な部位に使いたい場合は、「デリケートゾーン専用」と明記されている製品を選ぶことが大切です。使用できる範囲を確認せずに使うと、思わぬ肌トラブルに繋がることもあります。
ツンとした臭いがする
除毛クリームには特有のツンとした臭いがあります。これは、毛を溶かすための成分が化学反応を起こす際に発生するものです。
最近では香り付きの製品も登場していますが、それでも完全に臭いをなくすことは難しく、使用中や洗い流すときに気になる方も多いです。
特にニオイに敏感な方は、口コミや商品説明をよく読んで、なるべく低臭タイプの製品を選ぶのがおすすめです。
除毛クリームの失敗しない選び方

除毛クリームは種類が豊富で、肌質や目的に合わないものを選ぶと、効果が感じられなかったり、肌トラブルにつながることもあります。
ここでは、使用部位や肌タイプに応じた除毛クリームの選び方を5つの視点からご紹介します。
VIOや脇など、使用したい部位に合わせて選ぶ
除毛クリームには「ボディ用」や「顔用」、「VIO対応」など、使用できる部位が明記されています。肌の厚さや敏感さは部位によって異なるため、必ず目的の部位に対応した製品を選びましょう。
例えば、VIOや脇など皮膚が薄い場所にボディ用を使うと刺激が強すぎることもあります。パッケージや説明書を確認し、安心して使えるものを選ぶことがポイントです。
セラミド配合など、肌トラブルが起きにくい処方の製品を選ぶ
敏感肌の方や、初めて使用する方は、保湿成分が配合されているかどうかもチェックしましょう。セラミドやアロエエキスなどが含まれている製品は、除毛後の肌をしっとりと整えてくれます。
アルコールや香料が強いものは刺激になることがあるので、成分表を確認し、なるべく低刺激処方の製品を選ぶと安心です。
ツンとしない香りや付属品の有無など、使いやすさで選ぶ
除毛クリームは「使い続けやすいかどうか」も選ぶうえで大切なポイントです。最近はツンとした独特のにおいを抑えた製品や、アロマの香りがするタイプなど、使いやすさに配慮された商品が増えています。
また、専用のスパチュラ(ヘラ)やスポンジなどが付属している製品なら、手を汚さずに塗布・除去ができて便利です。
処理時間やテクスチャーも製品によって違うため、自分にとって無理なく使えるものを選びましょう。
毛が濃い人はメンズ用を選ぶ
毛が太く濃い人は、一般の除毛クリームでは除毛力が足りないことがあります。そういった場合には、メンズ向けに開発された除毛クリームを選ぶのがおすすめです。
メンズ用は毛の密度や太さに合わせて成分濃度や処方が調整されており、より高い除毛効果が期待できます。
ただし、肌が弱い方は強力な処方が刺激になることもあるため、必ずパッチテストをしてから使用しましょう。
小中学生はホルモンバランスが不安定!敏感肌用の製品を選ぶと安心
思春期はホルモンバランスが変化しやすく、肌が敏感になりがちです。小中学生が除毛クリームを使う場合は、「敏感肌用」と表示された製品を選ぶと安心です。
また、初めての使用時には保護者のサポートのもとで行い、パッチテストを行ったのち、使用部位や方法をきちんと確認することが大切です。
安易に大人用を使用すると肌トラブルの原因になるため注意が必要です。
除毛クリームの安全で効果的な使い方

正しく使えば便利な除毛クリームですが、使い方を間違えると肌トラブルにつながることもあります。
ここでは、安全かつ効果的に使うために押さえておきたい5つのステップを紹介します。
事前にパッチテストを実施する
除毛クリームを使う前には、必ずパッチテストを行いましょう。腕の内側など目立たない場所に少量のクリームを塗り、規定時間放置した後、洗い流して24時間様子を見ます。
この間に赤み・かゆみ・湿疹などが出なければ使用可能です。特に初めて使う製品や敏感肌の方は必須のステップです。
汗や汚れをしっかり落としてから塗る
汗や皮脂、汚れが肌に残っていると、除毛クリームの成分がムラになって十分に働かないことがあります。
使用前にはぬるま湯で軽く洗い流し、清潔なタオルで水気をよく拭き取ってから塗るのが理想です。入浴後など、肌が清潔なタイミングで使用するのがベストです。
長い毛は短く剃ってから使う
毛が長い状態でクリームを塗ると、毛全体に成分が行き届きにくくなり、除毛効果が弱まることがあります。毛が長い場合は、事前にハサミやシェーバーで短くカットしてから使うと効果的です。
ただし、カミソリで深剃りしすぎると肌に傷がつくことがあるため、深剃りは避けましょう。
短い毛が残るのを防ぐため均等に塗る
除毛クリームを塗るときは、厚さにムラがあると一部の毛だけが残ってしまう原因になります。毛の根元までしっかり覆うように、均等な厚さで塗るのがコツです。
一般的には1〜3mm程度の厚みが推奨されていますが、製品によって違うため、必ず使用説明書を確認しましょう。
また、時間を置きすぎるのも肌トラブルの原因になるため、指定された時間を守ることも大切です。
除毛後はしっかりと保湿する
除毛クリームを使った後の肌は、一時的にバリア機能が低下しています。そのままにしておくと乾燥やかゆみ、赤みなどが出ることがあるため、必ず保湿ケアを行いましょう。
アルコールや香料を含まない低刺激のローションやクリームを使うのがおすすめです。保湿は脱毛後だけでなく、日常的に続けることで、肌の状態を整えやすくなります。
除毛クリームよりも家庭用脱毛機をおすすめする3つの理由

除毛クリームは手軽ですが、効果が一時的で定期的なケアが必要になります。「もっと根本的に毛を減らしたい」「自己処理の手間を減らしたい」という方には、家庭用脱毛機がおすすめです。
ここでは除毛クリームよりも家庭用脱毛機をおすすめするを3つ紹介します。
使い続ければ徐々に毛が目立たなくなる
家庭用脱毛機は、毛根に光を当てることで、毛の再生を徐々に抑える効果があります。
数回使っただけで劇的な変化があるわけではありませんが、定期的に使い続けることで毛が薄くなったり、生えるスピードが遅くなったりするのを実感できます。
継続的なケアをすることで、自己処理の回数が減り、肌への負担も軽減されます。
除毛クリームより手間がかからず、広範囲な処理が楽にできる
脱毛機の多くは連続照射機能を備えており、広い範囲のムダ毛処理もスピーディーに行えます。
クリームを塗って待って洗い流す…という工程に比べて、手間が少なく清潔に処理できるのも魅力。時間をかけずに効率よく脱毛したい方にぴったりのアイテムです。
冷却機能など、肌トラブルを防ぐ機能がついている
近年の家庭用脱毛機には、冷却プレートや肌色センサーなど、安全性を高める機能が搭載されているモデルも多くあります。
これにより、痛みや火傷リスクを抑えながら、安心して使用できます。肌へのやさしさと効果の両立を重視する方には、家庭用脱毛機の方が適しているといえるでしょう。
除毛クリームに関するよくある質問

- 除毛クリームの使用後に毛を引っ張ると抜けるが、脱毛できているわけではない?
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はい、それは除毛ではなく毛が弱って取れている状態です。毛根は残っているため、数日〜1週間ほどでまた生えてきます。脱毛とは異なり、毛を「生えにくくする」作用はありません。
- 除毛クリームの使用後に毛穴が目立つのは、根元から抜けてないから?
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その通りです。毛穴が黒く見えるのは、毛の根本部分が肌の下に残っているためです。除毛クリームは毛穴の中まで作用しないので、完全なツルツル状態にはなりにくい傾向があります。
また、乾燥していると毛穴が目立ちやすいため、保湿ケアをするのおすすめです。
- 除毛クリームの「根元からごっそり」などの広告は本当?
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この表現はあくまで「見た目の仕上がり」を強調したものです。実際には毛根は残ったままで、脱毛効果はありません。広告の文言に惑わされず、仕組みを理解した上で使用しましょう。
まとめ:手軽に根元まで脱毛したいなら家庭用脱毛器がおすすめ

除毛クリームは、毛を根元から抜くものではなく、肌表面の毛を化学的に溶かして取り除く「一時的なムダ毛処理アイテム」です。
手軽に始められる反面、再びすぐに毛が生えてくる、刺激がある、使用部位が限られるなどのデメリットもあります。
肌への負担や手間を減らし、根本的に毛を減らしたい場合は、家庭用脱毛器の使用を検討してみてくださいね。自分に合った方法で、無理なくムダ毛ケアを続けることが大切ですよ。