
「光脱毛は永久脱毛ではない」と聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。せっかく脱毛するのなら、できるだけ長く効果を維持したいと考えるのは自然なことです。しかし、光脱毛には種類があり、施術方法や周期によって効果の感じ方が変わるため、一概に「すぐ元に戻る」とは言えません。
実際に、光脱毛を続けることで自己処理の頻度が減り、ムダ毛が目立ちにくくなる人も多くいます。しかし、正しい知識がないと、「思ったより効果が続かない」、「やめたらすぐに生えてきた」と感じてしまうこともあります。
本記事では、光脱毛の仕組みや種類、医療レーザー脱毛との違い、効果を最大限に引き出す方法を詳しく解説します。光脱毛が永久ではない理由を理解し、正しい方法で施術を受けることで、より満足のいく脱毛効果を得てみませんか。
Table of Contents
そもそも光脱毛とは?光脱毛には3種類ある

光脱毛は、光のエネルギーを利用してムダ毛の成長を抑える脱毛方法です。主にエステや脱毛サロン、セルフ脱毛サロン、家庭用脱毛器などで施術が行われます。施術を重ねることで徐々に毛が細くなり、生えにくくなる効果が期待できますが、永久ではないため、定期的な施術が必要になります。
また、光脱毛には主に3種類の方式があり、それぞれ仕組みや特徴が異なります。IPL、SSC、SHRの3つの方式が代表的で、使用する脱毛機によって異なる方式が採用されています。
以下では、IPL、SSC、SHRについて解説しますね。
①IPL方式の特徴|毛の色素に反応して熱を発生させる
IPL(Intense Pulsed Light)方式は、光が毛のメラニン色素に反応し、熱を発生させる仕組みです。熱によって毛根にダメージを与え、毛の成長を抑制します。
特に毛が太く濃い部位に向いており、広範囲を効率よく処理できるのが特徴です。なお、光脱毛のなかでは痛みが強い傾向にあります。
②SSC方式の特徴|ムダ毛が生えにくい肌を作る
SSC(Smooth Skin Control)方式は、専用ジェルと光を組み合わせた脱毛方法です。光を照射することでジェルに含まれる美容成分が肌に作用し、毛の成長を抑制します。
元々痛みが少ない光脱毛のなかでも痛みを感じにくく、肌への負担が軽い点が特徴です。肌が敏感な方や痛みに弱い方に適した光脱毛といえるでしょう。
③SHR方式の特徴|発育指令を阻止する
SHR(Super Hair Removal)方式は、毛包全体に穏やかな光エネルギーを照射することで、バルジ領域や毛乳頭と呼ばれる、発毛の指令を出す細胞に働きかける脱毛方法です。
蓄熱式照射とも呼ばれ、メラニン色素に反応しないため、色素の薄い毛や日焼けした肌でも施術ができます。痛みが少なく短期間で施術を終えられるのも特徴です。
永久脱毛できるのは医療レーザー脱毛!光脱毛との違いを解説

光脱毛はムダ毛の成長を抑える脱毛方法ですが、永久的な効果は得られません。光エネルギーによって毛の成長を弱めることはできますが、毛を作り出す組織を完全に破壊することはできないため、施術をやめると時間が経つにつれて毛が再び生えてくることがあります。
一方、医療レーザー脱毛は毛を生やす組織を破壊することができ、永久脱毛の効果が期待できます。医療機関でのみ施術が許可されており、資格を持つ医師や看護師が行うため、長期的にムダ毛の処理を減らしたい場合に適しています。
自分に合った脱毛方法を選ぶためには、それぞれの特性や長所・短所を十分に理解し、重要なポイントを把握することが不可欠です。 以下では、医療レーザー脱毛と光脱毛の違いについて、詳しく解説しますね。
医療レーザー脱毛と光脱毛の違い一覧表
光脱毛(エステ脱毛) | 医療脱毛 | |
脱毛方法 | IPL・SSC・SHRなどの光脱毛 | 医療用レーザー脱毛 |
効果 | 毛を生やす組織にダメージを与えて成長を抑える | 毛を生やす組織を破壊し、永久脱毛が可能 |
脱毛回数・期間 | 12~18回の施術が必要、2~3年かかることが多い | 5~8回程度で完了することが多く、1~2年で済む |
痛みの強さ | 比較的弱い(SSCやSHRは特に痛みが少ない) | 痛みが強めだが、麻酔クリームなどの対応が可能 |
料金 | 1回あたりの料金は安いが、回数が多いためトータルコストが高くなる場合がある | 1回あたりの料金は高いが、少ない回数で済むため最終的なコストは抑えられることが多い |
施術に必要な資格 | 特に資格は必要なく、エステスタッフが施術 | 国家資格を持つ医師または看護師が施術 |
安全性 | 低出力の光を使用するため比較的安全だが、万が一の肌トラブル時は自己対応が必要 | 医師が常駐しており、万が一のトラブル時もすぐに診察・治療が可能 |
アフターケア | 自社製品の保湿ケアが基本(医薬品の処方は不可) | 肌の状態に応じて医薬品(抗炎症剤など)の処方が可能 |
トラブル対応 | 施術後にトラブルが起きた場合、自分で皮膚科などを受診する必要がある | クリニック内で医師が診察し、適切な処置をすぐに受けられる |
①施術1回あたりの効果が異なる
医療レーザー脱毛と光脱毛で最も顕著な違いは、1回の施術で得られる効果です。
光脱毛は照射する光のエネルギーが比較的弱く、毛根へのダメージが一時的なため、効果の実感までに時間を要します。
対して医療レーザー脱毛は、高出力のレーザーで毛根を確実に破壊できるため、1回の施術で高い効果が期待できます。レーザーの波長とエネルギーが的確に作用し、毛の再生を抑制するため、短期間で確実な脱毛効果を実現できるでしょう。
②必要な回数や施術期間が異なる
光脱毛では、低出力の光を繰り返し照射することで、徐々に毛が細くなり、生えにくい状態へと導きます。ただし、効果を実感するまでに12~18回の施術が必要で、完了までに2~3年程度かかるのが一般的です。
一方、医療レーザー脱毛は高出力のレーザーが短時間で毛根を破壊するため、通常5~8回程度で終了します。期間にして1~2年で完了することが多く、光脱毛と比べて格段に短期間でムダ毛の処理が可能です。
③痛みの強さが異なる
施術時の痛みについても、両者には大きな違いがあります。
光脱毛は使用する光の出力が比較的低いため、痛みは軽微で、照射時にほとんど感じない方も多いです。特にSSC方式やSHR方式では、痛みをほぼ感じることはありません。
一方、医療レーザー脱毛は照射エネルギーが強いため、施術中の痛みを感じやすい特徴があります。痛みの程度は部位により異なりますが、特にVIOラインや脇などのデリケートな箇所では強く感じることがあり、麻酔クリームや笑気麻酔を使用するケースもあります。
④施術に必要な資格が異なる
医療レーザー脱毛は医療行為として位置づけられており、医師や看護師といった国家資格保持者が施術を担当します。医療機関で実施されるため、安全性や技術水準が担保されています。
これに対し、光脱毛は医療行為に該当しないため、主にエステサロンで提供され、施術者に特別な資格は求められません。エステスタッフは専門研修を受けて施術を行いますが、医師の管理下にないため、トラブル発生時の対応には制限があります。
光脱毛で効果を実感するまでの期間

光脱毛は永久ではないものの、施術を継続することでムダ毛が徐々に目立ちにくくなります。ただし、施術回数や効果を実感するまでの期間は、施術を受ける場所や脱毛方法によって異なります。
ここでは、光脱毛で効果を実感するまでの期間について、解説していきますね。光脱毛を受ける前に、どの程度の期間でどのくらいの効果が期待できるのかを理解しておくことが大切ですよ。
脱毛サロンでは6回目から効果を実感できる
脱毛サロンで行う光脱毛は、IPL方式やSSC方式を採用していることが多く、比較的やさしい光を使用します。そのため、肌への刺激が少なく安全性が高いですが、毛が生えにくくなるまでには一定の回数が必要です。
一般的に、6回程度の施術を受けたあたりから毛が細くなったり、生えるスピードが遅くなったりする効果を実感しやすくなります。
家庭用脱毛器やセルフ脱毛サロンは出力が弱くムラがある場合も
家庭用脱毛器やセルフ脱毛サロンでは、一般の人でも安全に使用できるように、脱毛機の出力が抑えられています。そのため、光脱毛や医療レーザー脱毛に比べると効果を実感するまでに時間がかかることが多く、使用をやめると毛が生えてくる可能性もあります。
特に、家庭用脱毛器は継続的に使用することが重要で、1~2週間に1回のペースで3ヶ月以上継続することで、徐々に効果を感じることができるでしょう。
しかし、セルフでの施術は照射の仕方にムラが出やすく、うまく照射できていない部分は毛が生え続けることもあります。均等に効果を得るためには、丁寧な照射と適切な周期での使用が大切ですよ。
光脱毛の効果を引き出す5つのポイント

脱毛の効果を最大限に引き出し、ムダ毛が生えにくい肌を目指すためには、施術の周期やスキンケア、生活習慣などに気をつけることが重要です。
ここでは、光脱毛の効果を高めるために押さえておきたい5つのポイントを紹介しますね。
①適切な周期で脱毛を行う
光脱毛は、毛の生え変わる周期(毛周期)に合わせて施術を行うことが大切です。毛周期には成長期、退行期、休止期があり、成長期の毛に光を当てることで、より高い効果を得ることができます。毛周期に合わせて適切な間隔で施術を受けることで、ムダ毛を効率よく減らすことが可能です。
脱毛サロンの場合は1ヶ月程度の間隔で通う
脱毛サロンでの光脱毛は、毛の成長周期に合わせた施術が基本となります。一般的には1~2ヶ月に1回のペースで通うのが理想的です。
施術間隔が短すぎると、十分に効果が発揮されないことがあるため、サロンの推奨する周期を守ることが重要です。
家庭用脱毛器を使用する場合は1~2週間に1回を3ヶ月以上継続する
家庭用脱毛器はサロンやクリニックの脱毛機と比べて出力が弱いため、1~2週間に1回のペースで継続的に使用することが推奨されます。
短期間で高い効果を得るのは難しいため、最低でも3ヶ月以上は継続して使うことが大切です。焦らず、根気よく照射を続けることで、徐々にムダ毛が薄くなっていくでしょう。
②保湿ケアと日焼け対策を念入りに行う
光脱毛後の肌は乾燥しやすく、デリケートな状態になります。肌の水分量が不足すると、施術時の痛みが増したり、肌トラブルが起こりやすくなったりするため、保湿ケアを徹底することが大切です。施術後は化粧水や乳液、クリームなどを使ってしっかりと保湿し、肌のバリア機能を整えるようにしましょう。
また、光脱毛はメラニン色素に反応する仕組みのため、日焼けした肌に照射すると痛みが強くなったり、肌トラブルを引き起こす可能性があります。施術前後は日焼け対策をしっかり行い、UVカット効果のある日焼け止めをこまめに塗ることが重要です。
③照射前の自己処理は電気シェーバーを使用する
光脱毛の施術前には、ムダ毛の自己処理を行う必要があります。ただし、カミソリや毛抜きを使うと、肌を傷つけたり、毛の根元が抜けて脱毛効果が下がる可能性があるため避けるべきです。
自己処理には、肌にやさしくカットできる電気シェーバーを使用するのがベストです。電気シェーバーは刃が直接肌に当たりにくいため、肌トラブルを起こしにくく、スムーズな施術につながります。特に、施術の前日は必ず自己処理を行い、毛が短い状態で照射を受けるようにしましょう。
④食生活や生活リズムを整える
肌のコンディションを整えるためには、栄養バランスの取れた食生活や規則正しい生活リズムを意識することが大切です。過度な飲酒や喫煙は肌の回復力を低下させるため、避けましょう。
また、睡眠不足やストレスが続くと、ホルモンバランスが乱れ、ムダ毛が濃くなる原因になることもあります。しっかりと睡眠をとり、規則正しい生活を心がけることで、脱毛の効果を高めることができますよ。
⑤自分に合った脱毛方式を選択する
光脱毛を行う際には、自分の肌質や毛質に合った脱毛方式を選ぶことが重要です。家庭用脱毛器やセルフ脱毛サロンの脱毛機は種類が豊富で、それぞれの方式によって特徴が異なります。
・IPL方式 : 太く濃い毛に効果的
・SSC方式 : 肌への刺激が少なく痛みを抑えたい人向け
・SHR方式 : 産毛や日焼け肌でも施術しやすい
また、家庭用脱毛器を選ぶ際は、出力の調整が可能か、照射範囲が広いか、使いやすいかなどのポイントも考慮することが大切です。自分に合った脱毛機を選ぶことで、より効果的に脱毛を進めることができるでしょう。
光脱毛は永久ではないに関するよくある質問

- 光脱毛は何年もつ?生えてこなくなったと実感するまでの期間は?
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光脱毛は毛の成長を抑える脱毛方法ですが、永久脱毛ではないため、施術を完了しても数年後には毛が再び生えてくる可能性があります。ただし、適切な周期で施術を続けることで、ムダ毛が生えにくくなり、自己処理の頻度を大幅に減らすことができますよ。
ムダ毛が生えてこなくなったと実感できるまでの期間は、個人差があるものの、通常1〜2年の期間をかけて実感することが一般的です。
- 髭脱毛に光脱毛はおすすめ?
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髭脱毛に光脱毛が適しているかは、目的によって異なります。髭を完全になくしたい人や、できるだけ短期間で効果を得たい人には、医療レーザー脱毛の方が向いています。
一方で、髭の量を調整したい、青髭を薄くしたい、痛みを抑えながら徐々に減らしたいという場合には、光脱毛も選択肢の一つです。
- 光脱毛はやめたら毛が生えてくる?元に戻る?
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光脱毛は、毛の成長を抑える仕組みであるため、施術を途中でやめると毛が再び生えてくる可能性があります。特に、施術回数が少ない段階でやめると、数ヶ月~1年ほどで毛が元に戻ってしまうことがあります。
しかし、十分な回数を施術した後であれば、完全に元の状態に戻ることは少なく、生えてきたとしても、以前よりも細く、量が減った状態が続くことが多いです。ただし、ホルモンバランスの変化やストレスなどの影響で、毛が再び濃くなることもあるため、定期的なメンテナンスを行うことで脱毛効果を維持することができます。
- 光脱毛とがんの関連性はある?
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光脱毛の安全性について不安を感じる人もいるかもしれませんが、現在の研究では、光脱毛とがんの発生には関連性がないことが確認されています。光脱毛で使用されるIPL、SSC、SHRなどの光は、皮膚の浅い部分に作用するものであり、DNAを破壊するような紫外線や放射線とは異なります。
また、医療機関や脱毛サロンで使用される脱毛機は、厳しい安全基準をクリアしているため、正しく使用すれば健康に悪影響を及ぼすことはありません。ただし、肌が極端に敏感な人や、皮膚に疾患がある場合は、事前に医師に相談することをおすすめします。
まとめ|光脱毛は永久ではないけれど正しい周期や方法を把握すれば十分な効果は得られる!

光脱毛は、短期間でムダ毛を減らすことができる手軽な方法ですが、永久脱毛を実現するわけではありません。施術回数や期間をかけて効果を感じることができますが、完璧にムダ毛をなくすためには、医療レーザー脱毛を検討するのも一つの選択肢です。
効果を最大限に引き出すためには、正しい周期で施術を受け、肌状態を整えることが大切です。どの脱毛方法を選ぶかは、予算や時間、痛みの許容度など、自分のライフスタイルに合わせて選びましょう。