
「タトゥーを入れてから脱毛を考えている」「タトゥーのある部位のムダ毛を処理したい」そんな方は要注意です。
実は、タトゥーと脱毛の相性はあまり良くなく、特にレーザー脱毛はタトゥー部分には照射できないことがほとんど。やり方を間違えると、火傷やタトゥーの変色といった肌トラブルにつながる可能性もあります。
この記事では、タトゥーがある人のための脱毛の注意点や、安全にムダ毛ケアを進めるための代替方法、よくある質問までわかりやすく解説します。「脱毛とタトゥー、どちらを先にすべきか」悩んでいる方にも、役立つ情報をお届けしますよ。
Table of Contents
タトゥー部分に医療脱毛はOK?レーザー脱毛ができない理由

タトゥーがある肌に対して、医療レーザー脱毛を行うことは基本的にできません。なぜなら、レーザーの光がタトゥーのインクに強く反応してしまい、予期せぬ肌トラブルを引き起こすリスクが高まるからです。
医療機関であっても、タトゥー部分への照射は避けるよう指導されています。以下で、具体的なリスクを詳しく見ていきましょう。
タトゥーが変色したり、部分的に消えたりする可能性がある
医療レーザーは黒や茶色などのメラニン色素に反応するため、同じく色素を含むタトゥーインクにも反応してしまいます。
これにより、タトゥーが部分的に薄くなったり、色が変わってしまったりする恐れがあります。せっかく入れたデザインが損なわれる可能性があるのは、大きなデメリットです。
火傷をしたり、水ぶくれになったりする可能性が高い
もっとも深刻なリスクが火傷です。タトゥーの色素がレーザー光を吸収しすぎると、肌の奥で熱がこもり、強い炎症を起こしてしまいます。
水ぶくれや赤み、重度の場合は色素沈着や瘢痕(はんこん)になるケースも。美容目的の脱毛でこれらの肌トラブルを招くのは避けたいところです。
タトゥー部分を脱毛する2つの方法!メリット・デメリットも解説

レーザー脱毛ができないタトゥー部分でも、まったく脱毛できないわけではありません。タトゥーのある肌に対応した別の方法を選べば、安全にムダ毛を処理することが可能です。ここでは「ニードル脱毛」と「ブラジリアンワックス」の2つの手法について、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。
①ニードル脱毛|毛穴に極細の針を差し込んで電気を流す
ニードル脱毛は、毛穴に極細の針を差し込んで電気を流し、毛根にダメージを与える脱毛法です。タトゥーの色素に反応しないため、レーザーでは脱毛できない部位にも対応可能です。
【メリット】火傷のリスクが軽減する
ニードル脱毛は色素に反応するわけではなく、1本1本の毛穴に直接働きかける仕組みです。そのため、タトゥーインクに影響されることなく施術が可能で、火傷や色の変化のリスクを大きく減らせます。
【デメリット】強い痛みを伴う
ただし、電気を流すという特性上、痛みは強めです。麻酔クリームを使うこともありますが、それでも「輪ゴムで弾かれたような痛み」が毎回あると感じる方も多く、継続には覚悟が必要です。
【デメリット】広範囲の施術は時間がかかり、費用が高額になる
ニードル脱毛は1本ずつ処理するため、広範囲の脱毛には時間も費用もかかります。部分的な施術に向いており、背中や足のような広い範囲にはあまり現実的ではありません。
②ブラジリアンワックス|ワックスを一気に剥がして毛を抜く
ブラジリアンワックスは、専用のワックス剤を塗って固め、一気に剥がして毛を抜く脱毛方法です。一時的な効果ではありますが、手軽で即効性のある方法として知られています。
【メリット】一気に広範囲の処理ができ、古い角質やうぶ毛も除去できる
ワックス脱毛の大きな魅力は、処理スピードとスベスベ感です。1回の施術で広範囲の毛をまとめて抜けるうえ、古くなった角質も一緒に取り除かれるため、仕上がりがなめらかになります。
【デメリット】ワックスを剥がすときに痛みがあり、皮膚に負担がかかる
一気に剥がすため、皮膚への刺激は強く、痛みを感じやすいのが欠点です。また、皮膚が薄い部分や敏感肌の人には負担が大きいため、肌の状態を見ながら行う必要があります。
【デメリット】毛が生えてくるたびに処理が必要になる
毛根自体を破壊するわけではないため、数週間でまた生えてきます。こまめなケアが必要で、長期的な効果を求める人には向いていないかもしれません。
タトゥー部分を避けてレーザー脱毛をする方法

タトゥーがあるからといって、すべてのレーザー脱毛を諦める必要はありません。タトゥーが入っていない部分であれば、従来通りのレーザー脱毛が可能です。
ここでは、タトゥーを避けながら安全に脱毛する方法を解説します。
タトゥーの大きさが5センチ程度であれば保護シールを貼る
タトゥーが小さい場合は、専用の保護シールを貼ってその部分をカバーしながら、周囲の脱毛を行うことがあります。この方法であれば、光が直接タトゥーに当たるのを防ぎ、火傷や変色のリスクを抑えられます。
ただし、すべてのクリニックで対応しているわけではないため、事前に確認が必要です。
タトゥーから2〜10センチ離して脱毛!何センチかはクリニックと相談を
大きなタトゥーがある場合は、施術エリアからタトゥー部分を数センチ単位で離すことが基本です。一般的には2〜10センチほど離すと安全とされますが、使用する機器の種類や肌の状態によって調整が必要です。
施術前のカウンセリングでクリニックとしっかり相談し、自分に合った距離感での施術を行いましょう。
タトゥー部分にレーザーを当てられたら?追加の治療や修復が必要になる場合も

誤ってタトゥー部分にレーザーを当ててしまった場合、深刻なトラブルにつながる可能性があります。特に医療レーザーは高出力のため、火傷・変色・水ぶくれなどのリスクが高まり、アフターケアが必要になることもあります。
タトゥーのインクは、レーザーの光に反応して過熱します。これにより、インクが変質したり、肌にダメージを与えたりすることがあるのです。場合によっては、皮膚科での治療や、タトゥー除去の修復が必要になることも考えられます。
トラブルを避けるためにも、タトゥーのある部位への照射は必ず避けることが大切です。クリニックで施術を受ける際は、事前にタトゥーの位置をしっかり伝え、安全対策を徹底してもらいましょう。
タトゥーと脱毛に関するよくある質問

- タトゥー部分に家庭用脱毛器は使える?
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基本的にはNGです。家庭用脱毛器も、レーザーやIPL(光脱毛)など強い光を使うため、タトゥーのインクに反応して火傷するおそれがあります。とくに黒や青など濃い色のインクは熱を集めやすく、リスクが高まります。安全のためにも、タトゥー部分への照射は避けましょう。
- タトゥーを除去したらレーザー脱毛ができる?
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タトゥー除去後、肌が完全に回復すれば、脱毛を検討することは可能です。ただし、除去には複数回のレーザー治療が必要で、治癒までに数か月〜1年以上かかる場合もあります。
また、肌の状態によっては脱毛の光に敏感になるケースもあるため、医師とよく相談してから判断しましょう。
- 脱毛後にタトゥーを入れる場合、どのくらい期間を空けたらいい?
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一般的には、脱毛がすべて完了してから最低でも2週間〜1か月程度空けるのが目安とされています。
脱毛後の肌は一時的に敏感になっているため、タトゥーによる刺激を受けると炎症を起こしやすくなります。肌の状態を確認しながら、慎重に判断しましょう。
- タトゥーと脱毛はどっちが痛い?
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個人差はありますが、「ニードル脱毛」や「タトゥーを入れる施術」は、一般的なレーザー脱毛よりも痛みが強いと感じる人が多いです。
特にもともと肌が敏感な方や、痛みに弱い方は要注意。施術前には、クリニックや施術者に痛みの程度や対処法を相談すると安心です。
まとめ|タトゥーと脱毛どっちが先か悩んだら脱毛を先に!

タトゥーと脱毛、両方を考えている方にとって「どっちを先にすべきか」は大きな悩みどころです。しかし結論からいえば、脱毛を先にするのが断然おすすめです。
レーザー脱毛は、タトゥー部分には照射できず、うっかり照射してしまうと火傷や変色のリスクが高くなります。後から脱毛をしたいと思っても、タトゥーがあるせいで施術できない部位が出てくる可能性もあるのです。
一方で、タトゥーは一度入れたら簡単に消せるものではありません。後悔しないためにも、肌のケアや処理をしやすい状態に整えてから入れる方が安心です。
脱毛とタトゥー、両方をきれいに仕上げたいなら、まずは肌の土台を整える「脱毛」から始めてみてはいかがでしょうか。長い目で見たとき、後悔しない選択に繋がりますよ。